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試合後のコメント

ジャパンラグビートップリーグ2020第6節 vs東芝ブレイブルーパス戦のコメント

 取材日:2020年2月23日

ジャパンラグビートップリーグ2020第6節 vs東芝ブレイブルーパス戦のコメント

5連勝中の神戸製鋼コベルコスティーラーズが今節で迎え撃つのは、前節で日本代表選手が多数所属するパナソニックワイルドナイツに敗れ、4勝1敗でランキング5位につけている東芝ブレイブルーパスだ。
試合前にダン・カーター選手は「東芝は1敗を喫し、優勝に向けてもう負けることができません。決勝戦に臨むような気持ちで我々に挑んでくると思います。東芝はフィジカルが強いチームですし、それにバックスにも良い選手がいます。タフなゲームになると思いますね」と話した。試合のポイントになるのは、精度だときっぱり。「強いチームとの対戦では、小さなミスが命取りになります。今週はパス、キックのキャッチといった基本スキルに集中して取り組んできました」とカーター選手。
また、東芝の中心選手である日本代表のキャプテン、リーチマイケル選手について、山中亮平選手は「間違いなくリーチ選手は東芝の核となる選手です。彼に何もさせないよう、プレッシャーを与えていきたい」と警戒。その上で「とはいえ、ラグビーは1人でやるものではありません。チームとしてしっかり戦って、神戸のラグビーをすれば勝利できると思います!」と力強く宣言した。

試合当日は朝から冷たい風が吹く寒い1日となったが、会場となった神戸総合運動公園ユニバー記念競技場には、同会場での最多観客数を更新する2万3647人のファンが詰めかけた。
注目の一戦は、カーター選手のキックオフで開始。序盤こそは東芝の強力FWを前にターンオーバーされたり、スクラムでコラプシングの反則を与えたりする場面があったが、10分、神戸陣10mライン付近で反則を得ると、「どこからでも勇気を持って攻める!」とのチームの決め事通り、橋本大輝選手が速攻を仕掛け、パスをつないで、今シーズン絶好調のタウムア・ナエアタ選手がビッグゲインし、最後はリチャード・バックマン選手が先制のトライをマークする。このトライをきっかけに、コベルコスティーラーズが怒涛のトライラッシュを見せる。前半だけで6トライをマークし、40-0での折り返し。

後半も開始早々コベルコスティーラーズがトライを決める。2分、神戸陣22mライン付近ラインアウトからFW・BK一体となった攻撃を仕掛け、ラストパスを受けたアタアタ・モエアキオラ選手がパワフルな走りでインゴールへと飛び込む。カーター選手のゴールキックも決まり、47-0とさらにリードを広げる。しかしその後は、一進一退の攻防が続く。その均衡を破ったのは、コベルコスティーラーズのアタック。35分、東芝陣10mライン付近での相手の反則から日和佐篤選手から代わって入ったアンドリュー・エリス選手が速攻を仕掛けると電光石火の攻撃でアンダーソン フレイザー選手がトライをマークする。さらに終了間際にも、今シーズン初となるゴール前ラインアウトからモールを押し込んでトライを決め、57-0でノーサイド。
2003-2004シーズンにトップリーグがはじまって以来、コベルコスティーラーズは初めて東芝ブレイブルーパスを0点に封じるとともに、同カードでの最多得点差で勝利した。

試合後、デーブ・ディロンヘッドコーチは「相手を0点に抑えることができたのは、ディフェンスをチームに落とし込んでくれているニコラス・ホルテンコーチやディフェンスリーダーグループの橋本大輝選手らのお陰です。アタックに関しても50点以上を奪うことができたことも良かった。東芝戦に向けての1週間はこれまでにないくらいハードでしたが、いい準備をすることができ、それを結果として出せて満足しています」と話した。コベルコスティーラーズはこれで3試合続けて相手をノートライに抑えている。「第2節vsヤマハ戦、第3節vsサントリー戦のディフェンスが悪かったのですが、徐々に修正することができ、チームとしてディフェンスに自信が生まれています」とゲームキャプテンの橋本選手は手応えを感じている。

コベルコスティーラーズは自慢のアタックだけでなく、ディフェンス面も磨きをかけ、勝利を積み重ねていく。

橋本大輝ゲームキャプテン、山下裕史選手、タウムア・ナエアタ選手、日和佐篤選手のコメントです。

FL /ゲームキャプテン

橋本大輝 選手

DAIKI HASHIMOTO

前節のリコー戦は自分たちのリズムを掴むまでに20分〜30分かかりました。この試合ではそれが70分になるかもしれないと話していました。東芝はタフでフィジカルが強いチームです。フォワード戦で前に出させないようにしようと1週間準備をしてきました。試合は、前半早い時間でトライを取ることができ、それからずっと神戸のペースで相手にアタックさせませんでした。後半に入り、東芝のリズムになった時間もありましたが、最終的に0点に抑えられたことは大きな収穫です。また、今日はモールトライを今シーズン初めて決めることができました。出場している選手だけでなく、ノンメンバーも喜んでくれたことが嬉しかった。これも収穫です。第4節vsNTTドコモ戦の後からチームは『1つ前のプレーから学ぶ』をテーマに取り組んできています。練習中、試合中、常に周りとコミュニケーションを取って、適切なプレーの判断をしようとしています。今日はそれができた試合です。これからも良いラグビーをして勝利を重ねていけるよう頑張ります

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山下裕史 選手

HIROSHI YAMASHITA

東芝はフォワードが強く、バックスにも良い選手がいます。バックスに良いボールがいかないように、フォワードがプレッシャーをかけないといけない。フォワード戦がポイントになると思っていました。今日は終始フォワード戦でプレッシャーをかけることができましたし、スクラムもファーストスクラムではコラプシングの反則を取られましたが、試合中に修正することができ、神戸がやりたいように組むことができました。スクラムについては、試合を重ねるごとに8人がまとまって組めるようになっています。非常に良い状態ですので、これからも維持できるようにしていきます

LO

タウムア・ナエアタ 選手

TAUMUA NAEATA

(今シーズン3度目のマンオブザマッチ受賞)

昨シーズンのカップ戦の順位決定戦で東芝と対戦したことがありますが、リーチマイケル選手はその試合に出場していなかったので、リーチ選手と対峙するのは初めてのこと。日本代表を狙っているので、リーチ選手のことは尊敬していますが、ライバルだと思っています。今日はこれまでの試合と同じようにボールを持てば前に出ようとしていました。持ち味を出すことができましたし、トライも取れて良かったです。日本代表に選ばれるよう頑張りますので、応援よろしくお願いします!

日和佐篤 選手

ATSUSHI HIWASA

相手のキーマンであるリーチマイケル選手、小川高廣選手、ジャック・ストラトン選手に仕事をさせないようにしようと、1週間準備をしてきました。前半から相手にボールを持たせず、自分たちのリズムでラグビーができたことが良かったです。3試合連続でのノートライは、全員が自分の役割を果たし、チームのシステムをしっかり遂行しているから。ただ今日は出来過ぎですね!

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