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試合後のコメント

ジャパンラグビートップリーグ2020第3節vsサントリーサンゴリアス戦のコメント

 取材日:2020年1月26日

ジャパンラグビートップリーグ2020第3節vsサントリーサンゴリアス戦のコメント

ホームスタジアムであるノエビアスタジアム神戸に昨シーズンのトップリーグ決勝戦の相手である強豪・サントリーサンゴリアスを迎えて行われた一戦。ゲームキャプテンを務める橋本大輝選手は「阪神・淡路大震災発生から25年という節目を迎えて初めてホームスタジアムで行われる試合です。神戸のシンボルになるような良い試合をして、地元の皆様の前で勝利をしたい!」と決意を口にした。

神戸で開催のトップリーグの試合では最多となる2万6312人という観客が見守る中ではじまった試合は、ハイタックルの反則から自陣でのプレーを強いられる。5分、神戸陣10mライン付近でのサントリーボールのラインアウトからバックスへ展開されると、ディフェンスのギャップを突かれ先制のトライを許してしまう。その後、両チームともにPGで得点を加えた24分、コベルコスティーラーズのアタックが炸裂する。山中亮平選手がカウンターを仕掛けてビッグゲインすると、FW・BK一体となって左右にフェイズを重ねて、ゴール前で日和佐篤選手からラストパスを受けた山中選手がインゴールへと飛び込む。ダン・カーター選手のキックも決まり、10-10とゲームは振り出しに。35分にも山中選手のカウンターアタックからパスを繋いで最後はトム・フランクリン選手がトライを決めて突き放しにかかる。

両チームともにPGで3点を加え、20-16で迎えた後半。勢いが出てきたコベルコスティーラーズは5分、攻守に大車輪の活躍を見せるリチャード・バックマン選手の絶妙なキックをアンダーソン フレイザー選手がインゴールで押さえ込む。16分には、シンビンが出て14人と1人少ない状況で踏ん張りボールを奪うと、最後はバックマン選手がトライをマークしリードを広げる。ラスト20分はサントリーがトップリーグ前王者の意地を見せ、2トライを献上してしまうが、反撃もここまで。コベルコスティーラーズは35-29で追いすがるサントリーを退けた。

試合後、デーブ・ディロンヘッドコーチは「タフなゲームになりました」とひと言。「サントリーの素晴らしいディフェンスの前にミスをしトライまで持っていくことができませんでした。アタックの精度に課題が出ましたし、ディフェンスも良くないところがありました」と反省点を述べた。しかし、苦しい試合をものにしたことは大きい。「素晴らしいコーチングをされているクオリティの高いチームであるサントリーに対し、最終的に勝利をものにできたことを嬉しく思います。また、今日は阪神・淡路大震災から25年を迎え初めて神戸で行われた試合だったので負けるわけにはいきませんでした。震災から25年というのは重要なことです。震災で亡くなられた6434人の方々のご冥福をお祈りします」と締めくくった。

第4節からは6節連続で神戸総合運動公園ユニバー記念競技場にて試合が開催される。コベルコスティーラーズは神戸の代表として地元の皆様に勝利を届けられるよう1戦1戦を大事に戦っていく。

橋本大輝ゲームキャプテン、中島イシレリ選手、リチャード・バックマン選手、山中亮平選手のコメントです。

FL /ゲームキャプテン

橋本大輝 選手

「サントリーはサム・ケレビ選手が加入してアタックに勢いが増し、昨シーズンの決勝戦の時よりも強くなった印象がありました。開幕節はいいメンバーをそろえていながらレッドカードがあり敗れてしまいましたが、怖いチームであることには違いありません。それに、昨シーズンのリーグ戦、決勝、そして今シーズンのカップ戦での対戦では、神戸が勝っているので、サントリーは間違いなく『次はやり返す!』という強い気持ちで向かってくる。そのチャレンジに対して受けないようにしないといけないと話していました。思っていた通りタフなゲームになりましたが、5人の外国人選手がいるFWの強いプレッシャーとケレビ選手に対して、神戸のFWと両センターがよく戦ったと思います。また今日は、ヤマハ戦で出た課題の1つであるアタックの際のブレイクダウンで、タックルを受けた後の2人目の選手のよりの早さを意識していたのですが、その部分も良かったと思います。しかし、ディフェンスやラインアウトなど、課題もたくさん出ました。これらはしっかり修正していきたいと思います。今節は阪神・淡路大震災から25年を迎えて初めて神戸で行われる試合なので、良いゲームを見せようと臨みました。神戸の皆様の前で勝利という結果を残すことができて嬉しく思います。これから6試合連続でユニバー記念競技場にて試合が行われますが、復興の象徴になるような良いゲームをお見せできるようチーム一丸となって頑張ります!」

PR

中島イシレリ 選手

(マンオブザマッチ受賞)

「マンオブザマッチは2度目です。PRではもちろん初めてのこと。嬉しいですね。今節は阪神・淡路大震災から25年目を迎えて初めての神戸開催の試合だったので、神戸のため、神戸を盛り上げるために良い試合をしようと1週間準備してきました。サントリーはアタックもディフェンスも強力で予想通りタフな試合になりましたが、神戸の皆様の前で勝つことができて良かったです。これはチーム全員の勝利です。これからも試合は続きますので、応援よろしくお願いします」

UTB

リチャード・バックマン 選手

「相手CTBのサム・ケレビ選手はワールドクラスのプレーヤーです。サントリーの攻撃の核となるプレーヤーなので止めないといけないと話をしていました。ケレビ選手やNo.8のテビタ・タタフ選手に食い込まれた場面もありましたが、ティム(ラファエレ ティモシー)がいい仕事してくれて止めることができたところもあります。最初に奪われたトライについては、コミュニケーションミスが原因です。私がFWの選手をカバーすれば良かったのですが…。このプレーについては反省しなくてはいけません。その後、裏にスペースがあったので、キックを多めに使って攻撃を仕掛けました。後半最初のフレイ(アンダーソン フレイザー)のトライについては狙ってはいなかったのですが、フレイが視界に入ってきたのでとりあえずキックを転がしたら、フレイがうまく押さえてくれてトライになった。シンビンが出てからの私のトライは、FWのお蔭です。1人少ない中でFWが頑張ってくれて、ボールを奪うことができました。最終的に私がトライしましたが、周りの選手が繋いでくれたからです。今日は強いサントリーに勝つことができて良かったのですが、課題も多く出ました。特にエッジ(ライン際)のディフェンスは修正しなくてはいけません。また、個人的にもまだまだ良いプレーができると思いますので、さらにパフォーマンスをあげて勝利に貢献したいと思います」

FB

山中亮平 選手

 「第3高炉が描かれたジャージを着ているので、会社や神戸を背負って戦っているという思いがこれまで以上に強くなっています。また、今日は試合前に震災時の映像を見て、気持ちが高まりました。試合は、サントリーの勢いに押されてトライを奪われ苦しい展開になりましたが、1週間チームとして準備してきたことを出せたところも多くありました。前半24分のトライについては、キックを蹴ろうと思っていたのですが、裏にスペースがなくて、前を見たらフロントローの選手だったのでキックダミーから抜いていきました。そして、最後、相手をずらしてトライすることができた。良い結果につながって良かったです。これからもたくさんのお客さんの前で見ていて楽しいラグビーをしていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします」

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