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試合後のコメント

ジャパンラグビートップリーグカップ2019トーナメント決勝vsクボタスピアーズ戦のコメント

 取材日:2019年8月10日

ジャパンラグビートップリーグカップ2019トーナメント決勝vsクボタスピアーズ戦のコメント

トップリーグ所属15チームとトップチャレンジリーグ所属8チームの計23チームで行われた「ジャパンラグビートップリーグカップ2019」も残り1試合。コベルコスティーラーズとクボタスピアーズが激突する真夏の頂上決戦が、花園ラグビー場で行われた。

「決勝戦ではクボタを圧倒して勝利したい」。多くの選手がそう語った。しかも相手は昨シーズンのカップ戦で悔しい負けを喫したチーム。リベンジマッチに燃えないわけがない。パーカー選手のキックオフではじまった試合は、全員が集中力高くプレーし序盤から主導権を掌握する。攻めては細かくパスをつないで前進し相手陣へ。守っては鋭い出足のタックルで相手のミスを誘う。スコアボードが動いたのは前半10分。アンダーソン選手のディフェンスの裏へのキックをクボタ陣22mライン付近でマイボールにすると素早く展開し、最後に山下(楽)選手がトライラインを駆け抜ける。先制のトライに勢いづくコベルコスティーラーズはクボタに激しいプレッシャーをかけ、相手はたまらず立て続けに反則を犯す。15分にはゴール前マイボールラインアウトを起点に攻め込み、山下(裕)選手がトライをマークする。さらに、その3分後には橋本(大)選手のビッグゲインからチャンスを作ると、ゴール前のラックから出たボールをパーカー選手がキックで転がし最後は山下(楽)選手がインゴールで抑え込む。わずか10分の間に3トライを次々と奪い、試合を有利に進めるコベルコスティーラーズは、前半32分にも山下(楽)選手がこの日自身3つ目となるトライを決める。まさに冒頭の選手たちの言葉通りコベルコスティーラーズが攻守で相手を圧倒し、24-0で前半終了。

後半もコベルコスティーラーズが最初にスコアした。7分、神戸陣10mライン付近でのターンオーバーからパスをつなぎ、最後はアンダーソン選手がディフェンスの裏へとチップキックしそれを自らキャッチして約40mを走り切る。アンダーソン選手の美しいトライに観客席から大きな歓声と拍手が湧き上がる。攻撃の手を緩めないコベルコスティーラーズは、16分に有田選手が、25分にアーウォン選手がトライを奪う。その後、反則やミスが出て、後半30分から自陣に釘付けに。35分、ゴール前の相手ボールスクラムからトライを許すが、43-7と大差で勝利し、コベルコスティーラーズがカップ戦初優勝を決めた。

試合後、ディロンヘッドコーチは「クボタはセットプレーが強いチームです。カンバーランドコーチ、ベッカーコーチのもと、FWはスクラム、ラインアウトに多くの時間を費やして準備をしてきました。セットプレーも良かったですし、FW、BKかかわらず選手全員が自分のやるべき仕事を遂行してくれたことがこの結果につながりました」と笑顔で決勝戦を総括した。カップ戦では昨シーズン出場機会が少なかった選手やルーキーたちが躍動した。これはチームにとって大きな財産になるに違いない。ここにカーター選手をはじめとする昨シーズンのレギュラー選手や代表組、新加入選手が加わると、一体どんな相乗効果が生み出されるのか。トップリーグ連覇と2冠達成に向けて、コベルコスティーラーズはさらなる進化を続ける。

アンドリュー・エリスキャプテン、張碩煥選手、ヘイデン・パーカー選手、山下楽平選手のコメントです。

SH

アンドリュー・エリス キャプテン

「全員が昨日よりも成長したいという気持ちで春から毎日ハードワークしてきました。それがカップ戦優勝という形になり、最高の気分です。会社のため、ファンの皆様のために戦い、今日はグラウンドに立つ全員が素晴らしいパフォーマンスを発揮し、昨シーズン敗れたクボタを圧倒することができました。社員の皆様、ファンの皆様、熱いご声援をありがとうございました。来年1月に開幕予定のトップリーグも応援よろしくお願いします」

LO

張碩煥 選手

「昨シーズンのトップリーグに続いてカップ戦でも優勝することができ、嬉しい気持ちでいっぱいです。決勝戦に向けてFWはセットプレーに重点を置いて1週間準備をしてきました。セットプレーも安定していましたし、ディフェンスでも相手にプレッシャーをかけてボールを奪うことができました。終始テンポの早い神戸のラグビーができたことが勝利の要因だと思います。今日の試合内容はカップ戦の中でもっとも良かったのではないでしょうか。この結果に満足するのではなく、来年のトップリーグでも頂点に立てるようにまたハードワークします」

SO

ヘイデン・パーカー 選手

「前半18分のトライは、相手がディフェンスに人数をかけてきてラインスピードをあげてきたので、裏にキックを転がしました。(山下)楽平がインゴールでうまくボールを押さえてくれて良かったです。今日は長い時間神戸のエキサイティングなラグビーをすることができ、それが勝利という結果につながりました。ただ、個人としてはキックの調子があまり良くなくて…。その部分だけが残念ですが、カップ戦優勝はとてもハッピー!全員のハードワークを誇りに思います」

WTB

山下楽平 選手

「カップ戦のタイトルを取ることを目標に春からハードワークしてきたので、目標を達成することができ嬉しく思います。カップ戦を通じてチームとして良かったことは、昨シーズンのトップリーグからメンバーが大幅に代わっても、目指す神戸のラグビーができたことです。誰が出場しても神戸のラグビーができることは、来年1月からはじまるトップリーグにもつなげることができます。試合については、全員のパフォーマンスがよく自分たちのラグビーができていたのですが、終盤にミスや反則が出て、相手に流れがいく時間がありました。点差が開いていたので大事にはいたらなかったですが、競った試合だったらどうだったか。この部分はトップリーグに向けての課題です。個人としては、取るべきところでトライを取ることができたことは良かったのですが、ハイボールの処理という課題が出ました。チームとしても、個人としても、まだまだ成長できるところがあります。トップリーグでは個人としてもチームとしても、カップ戦よりもレベルアップした姿を見せることができるようにしたいと思います」

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