close-up KOBE

-Long interview-

2021/05/26 | 取材日:2021年5月12日、5月13日

「ジャパンラグビートップリーグ2021」総括 part.2
日和佐篤共同キャプテン/トム・フランクリン共同キャプテン

今シーズン、共同キャプテンとしてチームを牽引した日和佐選手とフランクリン選手。両選手がシーズンを通して感じたこととは?自身のパフォーマンスは?話を聞いた。

日和佐 篤 選手ATSUSHI HIWASA
ちぐはぐなままで終わった今シーズン
全員が同じイメージを持って戦えるように
プレーオフトーナメント準々決勝vsクボタスピアーズ終了後の記者会見で「勝ち続けることの難しさを痛感した」とコメントされていました。

「勝ち続けることは本当に難しいですね。今シーズンは、これまで以上に分析されている感覚はありましたが、それをはねのけてアタックし続け、トライを取りたかったのですが…。昨シーズンと違って、それがなかなかできなくて、ちぐはぐなままシーズンが終わったような感じがします」

『ちぐはぐ』という点について具体的に教えていただきたいのですが。

「走るコースやパスをもらうタイミングなど、少しずつずれていたように思います。これまでと変わらずスペースにボールを運ぶラグビーをしようとしていましたが、どう運ぶのか、誰を経由するのか、それぞれが違う絵を描いていたのかなと。例えば、ボールキャリアーがパスしようとしても、味方が思っている位置にいないなど、細かいところがすり合わせられなかったという反省があります。そこをなんとかしようとチームで何度も話し合ってきたんですが、最後まで全員が同じイメージを持つことができずにプレーオフトーナメントまで進んでしまった。一生懸命取り組んできましたが、何かが足りなかった。それは選手間のコミュニケーションかもしれないですし、練習が足りなかったのかもしれません。来シーズンは妥協せずに追求して、みんなが同じイメージを持って神戸のラグビーを体現できるようにしたいと思います」

キャプテンとして「もっとこうすれば良かった」と思うことはありますか?

「同じイメージを共有するというところで、コーチ陣ともっと話せば良かったかなと。もちろん、話し合ってはいたんですが、もっとできたように思います」

高校生以来だというキャプテンを1シーズン経験して感じたことは?

「チームには良いリーダーがたくさんいるので、彼らに助けてもらいながら大役を務めることができました。優勝というチームの目標を達成することはできなかったですが、プレッシャーがかかる中でキャプテンという仕事をして、1人の人間として成長させてもらったように思います」


今シーズンのご自身のパフォーマンスはどうだったのでしょうか?

「プレシーズンマッチのホンダ戦で膝の怪我をし、1月下旬に手術を受けました。開幕前の数週間、動くことができなかったので、コンディション調整が難しかったです。体のキレを取り戻せなくて、パフォーマンスも良くなかった。自分自身も脅威にならないといけないと思っていましたが、今シーズンは役割を全うすることができなかったと感じています」

球出しを遅らされているように見えました。そのあたりはどうですか?

「神戸のアタックをどう止めるのか、たどり着く答えはどこも同じです。プレッシャーをかけられて、球出しを遅らされ、思うようなアタックができませんでした。来シーズンは相手の分析を上回るアタックができるようにしていかないといけません」

来シーズンから新リーグが始まります。個人として、キャプテンとして意気込みをお願いします。

「個人としては怪我をせず体のコンディションを十分に整えて、試合で良いパフォーマンスを発揮する。キャプテンとしては、開幕戦からみんなが同じイメージを持って神戸のラグビーをグラウンドで体現できるようにしていきたい。新リーグの初代チャンピオンになれるよう頑張ります!」

では最後にファンの皆様へメッセージをお願いします。

「まずトップリーグが無事開催されて、最後まで試合ができたことに感謝しています。ファンの方々もコロナ禍でさまざまな制約がある中、スタジアムやリモート観戦を通じて応援してくださり、ありがとうございました。来シーズンは見て面白いと感じられるラグビーをして、ファンの方々を楽しませたいと思います。新リーグでも応援よろしくお願いします」

トム・フランクリン 選手TOM FRANKLIN
チームのことを考えて眠れない夜もあった
来シーズンは神戸のラグビーをして王座奪還を
まずはプレーオフトーナメント準々決勝vsクボタスピアーズを振り返ってください。

「クボタはFWが強く、セットプレーが安定しているチームです。相手のプレッシャーやディフェンスの出足の速さは想定していましたが、予想以上の激しさ、ラインスピードの速さで終始受け身になってしまいました。14人になってからも相手は一つになって向かってきて、崩し切ることができませんでした。神戸は反則が多かったですし、痛い敗戦になりました」

今シーズンの戦いを通じて感じたことは?

「クボタ戦だけでなく、シーズンを通して理想的な試合運びがなかなかできなかったという印象です。ボールをスペースに運んで、どこからでも攻撃を仕掛けるラグビーを標榜していますが、今シーズンは外までボールが回らなかったですし、ミスも多かった。コーチ陣と意見をしっかり交わして、来シーズンは目指すラグビーをして王座奪回ができるようにしたいと思います」

キャプテンとして今シーズン、どのようにチームを牽引したのでしょうか。また、一緒に共同キャプテンを務める日和佐選手とはどのような話をしていたのでしょうか。

「グラウンドで誰よりも良いパフォーマンスをして、チームを引っ張っていこうと思っていたのですが、今シーズンは自分自身のパフォーマンスが良くなかったという反省点があります。日和佐とは毎日のように、みんなにどのようなメッセージを伝えようかと相談しあっていましたね」


プレーオフトーナメントに臨むにあたり、フランクリン選手は仲間にどのような言葉をかけたのでしょうか。

「日和佐と相談して、『全員が自分の役割をしっかり全うしよう』と伝えました。例えば、選手1人1人が機械の部品だとすれば、それぞれが自分のやるべきことを100パーセント果たせば正確に動きます。この言葉は僕がまだ若かった時にトニー・ブラウンから言われたことです。勝つために大事なことだと思っていたので、プレーオフトーナメントだけでなく、開幕戦からずっと言い続けてきたのですが、今シーズンはなかなかそれができなかったです」

フランクリン選手は今シーズン、ラグビー人生で初めてキャプテンを務めました。1シーズン経験してどうでしたか?

「チームをより良くするためには何が必要なのか、キャプテンとしてどうチームに働きかければいいのか。考えすぎて眠れない夜もありましたが、キャプテンをすることで多くのことを学ぶことができました。反省点としては、今シーズンはみんなの前でうまく喋ることができなかったと感じていますので、来シーズンは言葉でチームを鼓舞したり、方向性を示せるようにしたいと思います。そして、一番は自分自身のパフォーマンスをさらに良くすること。来シーズンはグラウンドでベストなパフォーマンスを発揮してチームを引っ張っていきたいと思います」

では最後に今シーズンも熱い応援をしてくれたファンの皆様にメッセージをお願いします。

「コロナ禍という大変な状況の中で、あたたかいサポートをありがとうございました。来シーズンに向けて、しっかり鍛えて、新リーグでは優勝したいと思います。引き続きサポートをよろしくお願いします」

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