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ロングインタビュー

2020年度新加入選手インタビュー Part.6 高橋陽大選手

 取材日:2021年2月18日

2020年度新加入選手インタビュー Part.6 高橋陽大選手

12月から新たにコベルコスティーラーズの一員になった高橋陽大選手。186cm、108kgの大きな体に人懐こい笑顔が印象的です。ニュージーランドで4年間留学生活を送り、ラグビーの本場で実力を付けてきた期待の超若手プロップの「これまで」と「これから」とは?高橋選手に話を聞きました。

高橋 陽人

HARUTO TAKAHASHI

PROFILE
  • 2002年6月29日生まれ(18歳)、大阪府東大阪市出身
  • 東大阪KINDAIクラブラグビースクール→東大阪市立英田中学→ロトルアボーイズハイスクール
  • ポジション/PR
  • 身長・体重/186cm・108kg

憧れであり、尊敬するヤンブーさんを いつか超えられるように、ただ今、奮闘中です

短期留学が一転、長期留学に!

チームにはもう溶け込みましたか?

「みんな、とても優しくて、すぐに慣れました。特にヤンブーさん(山下裕史)や鹿田さんはロッカーが近くて、可愛がっていただいています」

ところで、これまでの競技歴を教えていただきたいのですが、ラグビーをはじめた年齢ときっかけは?

「父がラグビーをしていたこともあり、5歳の時に両親からラグビーをするよう勧められました。スクールの体験入部に参加し楽しかったので、ラグビーをはじめることにしました」

子供の頃から大きかったのですか?

「同い年の子たちと比べると頭1つ分背が高かったですし、横幅もありました」

ということは、小さな頃からプロップだった?

「幼稚園や小学生の頃はポジションが明確に分かれていなくて、バックスでプレーすることもありました。プロップをするようになったのはニュージーランドへ留学してからなんです」

ニュージーランドに行こうと思った理由を教えてください。

「ラグビースクールのコーチの息子さんがロトルアボーイズハイスクールに留学をしていて、そのコーチから短期留学をして、本場のラグビーを体験してみてはどうかと言われたのがきっかけです。もともとは夏休みだけの短期留学の予定だったんです」

それが4年間になったのは?

「中学2年の夏に短期留学した時、ロトルアボーイズハイスクールのU14チームに入りました。チームには1軍から4軍まであるのですが、2回ほど試合をしただけで、1軍に入ることができたんです。そして、当時のコーチから留学期間を延長して大会に出ないかと誘われて、それで、大会に出場し優勝しました。英語はまったくできなかったのですが、楽しくて仕方がなかったですね。チームメイトからも来年また帰ってくるだろうと言われて、ニュージーランドへ長期留学することに決めました。向こうの新学期に合わせて、ニュージーランドへ渡り、中学3年になる前の2月から本格的に留学生活を開始しました」

日本人初のNZ高校代表候補入り

ニュージーランドで留学するにあたり目標は?

「最終学年でファーストフィフティーンという日本でいう1軍に入ることができればいいなと思っていました。だけど、高校1年の時にファーストフィフティーンに入ることができてしまったんです。それで、もっと上を目指そうと、チーフスU18代表やニュージーランドの高校代表に選ばれることを目標にやってきました。その後、留学生枠の関係で、3軍に落とされたこともありましたが、高校3年の時にまたファーストフィフティーンに入り、レギュラーを掴むことができました。あと、高校2年の時には、チーフスのU18代表に選ばれましたし、ニュージーランド高校代表候補にも入ることができました」

チーフスのU18代表や高校代表候補に選ばれるなんてすごいですね。

「チーフスのU18代表は、1学年上の(濱野)隼大と一緒に選ばれました。僕らが日本人で初めてだったと思います。ニュージーランド高校代表の最終候補に入ったのは、僕が日本人初です。昨年もチーフスのU20代表候補に入ったんですが、コロナの影響で日本に帰ることになってしまって…。あとからコーチに聞いたのですが、ポジション別のランキングでは2位だったので、ニュージーランドに残っていたら正式に選ばれただろうとは言われました」

そして、ロトルアボーイズハイスクールを卒業し、コベルコスティーラーズへ。コベルコスティーラーズは憧れのチームだったそうですね。

「実家が花園ラグビー場の近くなので、よくコベルコスティーラーズの試合を見ていました。強くて、かっこいいなと思っていましたね。父は平尾誠二さんが活躍している姿を見て、ラグビーをやりたいと思ったそうです。コベルコスティーラーズは僕にとっても父にとっても憧れのチームです」

実際に入ってどうですか?

「ニュージーランドでは、みんな、純粋にラグビーを楽しんでいます。コベルコスティーラーズもそう。全員がラグビーを楽しんでいるのが伝わります」

世界で活躍できる選手を目指して

スクラムはどうですか?

「中学2年まではナンバーエイトでプレーしていて、長期留学してからプロップをするようになったのですが、向こうではスクラムの練習をしたことがなかったんです。YouTubeでスクラムの動画を見て、自己流で組んでいました。だから、まったく基礎がありません。一度、ラッシーさん(平島久照)がAチームで、僕がBチームでスクラムを組んだのですが、トイメンのラッシーさんが桁違いに強すぎて、上に持ち上げられてしまって…。動画を撮っていたJBさん(沢居寛也)は『だんじりみたいだな』って笑っていました(苦笑)。スクラムはカンバランドコーチやフロントローの先輩からアドバイスをもらって強化していきたいです」

現時点での持ち味を教えてください。

「ナンバーエイトでプレーしていたこともあり、フィールドプレーには自信があります。ボールを持って走って相手とぶつかったり、タックルしたりするのが好きです。ただ、フィジカルも先輩たちと比べると、まだまだですので、まずは体作りからはじめています。それに、パスをはじめとするさまざまな技術も身に付けないといけないですし、やらなければいけないことがたくさんありますが、毎日がとても充実しています!」

どんな選手になっていきたいですか?

「ニュージーランド代表のオファ・トゥウンガファシのフィジカルの強さ、オーストラリア代表のタニエラ・トゥポウの運動量をミックスさせたようなプロップになりたいです。そういう選手になって、いつかヤンブーさんを超えたい。ヤンブーさんは、僕がチーフスのU18代表に選ばれたいと思うきっかけになった選手です。チーフスでプレーするヤンブーさんを見て、日本人プロップでも世界で通用するんだと思いました。憧れであり、尊敬するヤンブーさんに1日も早く追いついて、試合に出られるようになりたいです」

これからの目標をお願いします。

「コベルコスティーラーズでレギュラーになり、そして日本代表に選ばれて、世界で活躍できる選手になりたいと思います!」

では最後にファンの皆様へメッセージをお願いします。

「試合出場を目指して、勉強中です。ファンの皆様にプレーしている姿を見せられるように頑張ります。応援よろしくお願いします!」

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