インタビューInterview

close-up KOBE -Long interview-

2017.11.01 | 取材日:2017年10月10日

アダム・アシュリークーパー選手インタビュー
「私が何を望むかよりも、チームが私に何を望むか。チームから求められているポジションを高いスタンダードでやり切るだけ」

オーストラリア代表116キャップ、ワールドカップには3度出場。ラグビー界のスーパースターが、今シーズンから新たな戦力として加わった。開幕戦からメンバー表に名を連ね、第5節vs東芝ブレイブルーパス戦では先発出場。トップリーグ初トライも上げる活躍を見せた。「クーピー」の愛称で呼ばれるアダム・アシュリークーパー選手に、来日のきっかけやポジションのことなどを聞いた。

アダム・アシュリークーパー
ADAM ASHLEY-COOPER

PROFILE

■1984年3月27日生まれ(33歳)、オーストラリア・カンパーダウン出身

■ブランビーズ(スーパーラグビー)→ワラターズ(スーパーラグビー)→ボルドー(フランス•トップ14)→神戸製鋼コベルコスティーラーズ(2017年入部)

■ポジション/CTB、WTB、FB

■身長・体重/185cm・98kg

■2016-2017シーズンまでの公式戦出場回数(プレシーズンリーグ2015含む)/−

■代表キャップ/116(オーストラリア)

日本の生活もラグビーも楽しめています!
−チームメイトから「クーピー」と呼ばれているそうですね。
「そうなんです。フランスでは『スゥープ』と呼ばれていたんですけどね。神戸では『クーピー』。誰がそう呼び始めたのか覚えていないですが、悪くないですね!」
−日本でプレーしようと思った理由を伺いたいのですが、HPで発表されたコメントでは、18歳の時にクラブチームで海外遠征をした際、日本に滞在し、もう一度この国でプレーしたいと思われたそうですね。
「滞在した地域の皆さんが僕たちを歓迎してくれて、ホスピタリティーに感動しました。人々は皆、優しくて、おもてなしの精神に溢れていて。そして日本の文化も素晴らしいと思いました。この経験がなければ、私が日本でプレーすることはなかったでしょう。それくらい素晴らしい経験でした」
−とはいえ、実際に日本で生活し、プレーすることに対しての不安はなかったのでしょか?
「私自身は日本が好きなので不安はなかったのですが、唯一妻のことが心配でした。妻はオーストラリアからフランス、そして今回、フランスから日本へと拠点を移すことになり、文化も言葉もまったく違う中で、妻が日本に適応できるのか不安だったのですが、今では私よりも日本を楽しんでいますね。実は、週に1度、二人で日本語のレッスンも受けているんですよ。日本語で日常会話ができるくらいにまでなりたいなって。まずは一人でレストランに入ってビールをオーダーできるようになりたいですね(笑)」
−日本でやってみたいことがあれば教えてください。
「天然温泉に行ってみたいですね。それから沖縄にも。来年の夏、沖縄に行きたいですね」
−日本での生活を楽しまれているようで、こちらも嬉しくなります。日本のラグビーについては誰かから話を聞いていたのでしょうか?
「たくさんのオーストラリア人選手が日本でプレーしていますので、彼らから基本的なことは聞いていました。みんなが言うには、とにかくテンポが早いと。実際にプレーして感じたのは、テンポの速さもですが、ボールが動いている時間が長いということ。フランスではセットプレーが多いですし、ブレイクダウンもスローダウンさせようとしてくる。レスリングのような感じといったらいいでしょうか。でも日本はボールインプレーの時間が長い。それにも慣れてきて、日本のラグビーを楽しめています」


原動力はチームに貢献したいという思い
−アンドリュー・エリス選手とも知り合いだったそうですね。
「そうなんです。以前から親しくしていたので、彼からはコベルコスティーラーズのことを聞いていました。アンディーが言うには、コベルコスティーラーズは、ずっと成功を収めているクラブだけど、ただ優勝することができないんだ、ずっと4位なんだと。だからこそ、選手、スタッフが一つになって、スペシャルなシーズンを過ごして、壁をぶちやぶろうとしているんだと。私もそれに貢献したいと強く思いました」
−実際にコベルコスティーラーズの一員になって感じたことは?
「力のあるチームですし、優勝するチャンスはあると思いました。チームに合流した当初は、やろうとしているラグビーに対して理解度や連携の部分等、まだまだ伸ばしていかないといけないことが多いと感じましたが、試合を重ねるごとに成長しています。キヤノン戦(インタビューは第7節 vs キヤノン戦後)で、少し成長のスピードを緩めてしまいましたが、敗戦から学べるものもありますので、この経験をいかして、今後、どれだけ良いラグビーができるのか。全員で取り組んでいきます」
−すっかりチームに溶け込んでいる印象を受けますが、全体練習の後に、重一生選手ら若手を集めて指導されているそうですね。
「アンディーもやっていることですよ。特別なことではありません。アンディーも私も、代表で長くプレーしていましたし、経験が豊富なので、彼らにかけてあげられるアドバイスも多いと思います。グラウンドで若手を教えたり、ロッカールームで話をしたりすることも、私ができるチームへの貢献のひとつだと思っています」
−コベルコスティーラーズでは、今年、木津選手や山中選手がサンウルブズでプレーしました。アシュリークーパー選手は、彼らの他に、どの選手がスーパーラグビーでもプレーできると思いますか?
「橋本、前川、安井。神戸のバックローの選手はスーパーラグビーと同じくらいレベルが高いと思います。BKでは、シゲ。シゲは今の段階ではスーパーラグビーのレベルには到達していないかもしれないですが、何年か後にはその域に達しているかもしれません。あと、ヤンブー(山下裕史)も。もう一度、スーパーラグビーでプレーしてほしいですね。スクラムワークとワークレートの高さが素晴らしいです。スーパーラグビーでどれだけ活躍できるのか、見てみたいですね」
−ご自身のプレーについて伺いたいのですが、開幕当初はコンディションが80〜85パーセントだと言われていましたが、今はどうでしょうか?
「コンディションは開幕戦の頃と比べてかなり上がりました。第5節 vs 東芝戦から3 試合、80分間プレーすることができています。プレータイムが長くなった中で、私がチームに貢献できる場面も増えてきています。ただ私自身、現状に満足せず、1試合ごとに成長したいと思っていますので、試合で出た課題を修正していき、よりチームに貢献できるようにしていきたいですね」


どのポジションでも常にベストパフォーマンスを発揮する
−よく聞かれている質問だと思うのですが、CTB、WTB、FB、どのポジションがやりやすいのでしょうか?
「難しい質問ですね。私自身、どのポジションが好きだとか、やりたいといった気持ちは一切ないんですよ。グラウンドに立ってプレーさえできれば、チームに何かしら貢献できると思っています。チーム状況によっては、FBがいない、WTBが足りないということがありますから。私が何を望むかよりも、チームが私に何を望むか。チームから求められているポジションを高いスタンダードでやり切るだけです」
−とはいえ、それぞれポジションごとに求められるスキルは違うと思います。でもアシュリークーパー選手はどのポジションでも高いレベルでプレーできる。どのようにして、そのような力を身につけたのでしょうか?
「もともとはCTBでプレーしていたんですが、スーパーラグビーではFBでプレーして、その後、WTB、CTBという感じで、キャリアをスタートさせた当初から怪我人が出た時に、空いているポジションに入ることが多かったんです。私は、どのポジションでプレーすることになっても、自分は本来CTBの選手だからとか、そのような言い訳をしたくなかったので、常にベストパフォーマンスを発揮しようと決めていました。そういうことを繰り返していく内に、どのポジションでも高いレベルでプレーできるようになっていました。それがラッキーなことに最終的に私の武器になりましたね」
−ところで、影響を受けた選手がいれば教えてください。
「初めて契約したのがブランビーズだったのですが、チームにはジョージ・グレーガンやスターリング・モートロックといったワールドレベルの選手がたくさんいました。そういう選手たちからプロというものはどういうものなのかを教えてもらいましたね。それからマット・ギタウも。彼からも大きな影響を受けました」
−マット・ギタウ選手も今シーズンからサントリーサンゴリアスに加入しましたね。
「今から対戦がとても楽しみですね!」
−コベルコスティーラーズでキャリアを終えてもいいと思っているそうですが、それはリップサービスではなく?
「リップサービスではありませんよ(笑)。できる限り長くコベルコスティーラーズでプレーしたいと思っています。しかしながら先のことを考えるのではなく、毎週、どれだけ良い形で終えることができるかが重要ですので、目の前のことに集中して、今以上にチームに貢献できるようやっていきます」
−アシュリークーパー選手がコベルコスティーラーズで達成したい目標は?
「負けず嫌いですので、常にトップでありたいと思っています。ですので、目標はもちろんトップリーグ優勝です。優勝を目指して頑張ります!」
−では最後にファンの皆様方へメッセージをお願いします。
「いつもスタジアムに足を運んでくれているファンの方がたくさんいることに気付きました。皆様の存在はチームにとって大きな力になっています。これからもぜひあたたかい応援よろしくお願いします!」
−活躍を期待しています。ありがとうございました!

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